魚の油に含まれているEPAとDHAを効率よく摂る方法

チベットなどの沙漠や高原に自生するグミ科植物の
サージをご存じでしょうか。
カロチノイド、ビタミンC、E、フラボノイド
等を含み、その栄養価の高さから、中国では
「中国の国宝」と呼ばれています。果実から
抽出する油には、抗酸化、保湿作用の他、
シミ、シワ予防が期待されています。
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DHAやEPAは海外でも高い評価を得ています
DHAやEPAは海外でも高い評価を得ています。WHO(世界保健機関)
では、EPAおよびDHAを200~500㎎含む魚料理を、週1~2回
摂ることを推奨しています。
またAHA(米国心臓協会)では、血管疾患の予防のために、
魚を週2回、冠動脈疾患の患者は、1日1gの油を摂ることを推奨しています。
さらにFDA(アメリカ食品医薬品局)は、EPAとDHAを1日最大3g摂取し、
そのうち2gまではサプリから摂るように推奨しています。
日本での「機能性表示食品」の評価でも、心筋梗塞などの
心血管疾患リスクの低減、中性脂肪の低下、関節リュウマチ
症状の緩和などの評価を受けています。
EPAとDHAの働き→魚の油は全身の健康をサポート!
EPAは、血液の粘土を少なくし、血栓のリスクを抑え、中性脂肪を減らし、
動脈硬化を抑えます。医薬品の他、中性脂肪の数値を改善させる市販薬
としても販売されています。DHAは、脳細胞の成長を助け、神経伝達
をスムースにする働きがあります。
認知機能低下を抑え、心を平静に保ち、アトピーや気管支喘息、
アレルギーなどの症状の緩和などにも良いとされています。
またEPAは肝臓での中性脂肪の合成を抑制し、赤血球の膜は、
EPAを含むと柔らかく弾力性が増すと言われています。
そのため、末梢の細い血管まで血流が良くなり、血栓や動脈硬化を防ぎ、
ドライアイ改善にも働くとされています。
αリノレン酸よりも魚油に含まれるDHAやEPAのほうがいい理由とは!
オメガ3系の脂肪酸は、DHAやEPAだけとは限りません。エゴマ油や
アマニ油に多いαリノレン酸もオメガ3系の脂肪酸です。
では何故、αリノレン酸よりもDHAやEPAのほうがいいのは、
脳にまで届き、高い健康効果があるのは、DHAやEPAだからです。
αリノレン酸は、体内に入ってから一部がDHAやEPAに変換されますが、
その変換率は極めて少ないのが現状です。
ですから、オメガ3系の脂肪酸の中で、DHAやEPAを摂るには、魚を
食べるほうがよいのです。
オメガ3系の脂肪酸は含有量によって「栄養機能食品」の表示が可能に!
昔からよく名前を聞く「サラダ油」。この「サラダ油」について、日本農林規格
では次のように規定しています。
0℃の環境で、5.5時間放置しても濁らないことが条件で、材料として
使用できるのは、菜種、紅花、ヒマワリ、ブドウ、ゴマ、トウモロコシ、
米、大豆、綿実の9種類。オメガ6系脂肪酸のリノール酸を含むものが多いです。
オメガ3系脂肪酸については、1日の摂取目安量が600㎎~2000㎎を含む
製品について、「栄養機能食品(オメガ3系脂肪酸)」と表示できるようになっています。
尚、逆に含有量が多すぎると栄養機能食品としての表示ができないことにも
なっています。
これからは、こうした表示をした製品が発売されると思いますが、第三者機関の
正しい評価を得られている製品を摂取するように心がけたいものです。
トランス脂肪酸が加工食品に入っているかどうかを見分ける方法
トランス脂肪酸は身体に良くないという話をあなたも聞いたことがあると
思います。ここでトランス脂肪酸についての区別をお話します。
トランス脂肪酸は牛肉などに含まれる自然由来のものと、人工的に
作られたものとに分かれます。マーガリンやショートニングに含まれている
ものは、人工的に作られた製品です。
トランス脂肪酸というのは、常温で液体の不飽和脂肪酸を固体の飽和脂肪酸
に変えることで生まれる副産物のことで、その過程で水素を添加しています。
人工的に作られたトランス脂肪酸は、心筋梗塞などのリスクを上げると
言われていて、「アメリカでは表示義務がありますが、日本ではありません」。
そこで日本での表示は、「食用植物油脂」とか「食用精製加工油脂」と
原材料名には表記されています。
これらの製品には、人工的なトランス脂肪酸が入っている可能性が高いです。
また、「食用植物油脂」と書いてある場合は、パーム油、大豆油など、
オメガ6系脂肪酸が入っている可能性が高いので、摂りすぎないように
注意が必要です。
出典 日経ヘルス