グルテンフリーで病気知らず!「グルテン」が体と脳に悪い7つの理由

グルテンの問題点についてお話します。
グルテンを摂らないことでダイエットにつながるというのは、あくまでも糖質制限をするからでそれが結果としてダイエットにつながるということでしょうが、本来はグルテンを摂ることで身体に影響があるから止めましょうということなので、その身体に悪い理由をお話します。
Contents
いつも食べている「パン」「パスタ」がなぜ悪いのか?
小麦に含まれているタンパク質であるグルテンのアレルギー患者は年々増え続けています。
グルテンは食品をモチモチ、ふわふわさせる作用があり、グリアジン、グルテニンに
水を加えることで形成されます。
想像してみて下さい。
ふわふわのおいしいパン、モチモチしたうどんやパスタ。いかにもおいしそうですね!
ちなみにヘルシー食材として推奨されている全粒粉でもグルテンは形成されるので、
全粒粉パンやパスタなら大丈夫ということはありません。
では小麦粉にはどのくらいのグルテンが含まれているのでしょうか?
下図をご覧下さい。
薄力粉 約5.4%~7.4%
中力粉 約6.2%~8.7%
強力粉 約9.5%~10.7%
デュラム粉 約10.7%
焼いたときによくふくらむ強力粉は、パンやピザなどに、きめ細かく
さっくり仕上がる薄力粉はクッキーやケーキ、天ぷらの衣などに向いています。
最近の小麦は、品種改良により特にグルテンの含有量が増えていると言われています。
連日、頻繁に食べ続ければ、それだけアレルギーを引き起こしやすいし、問題なのは、
その症状がすぐ出るものではなく、症状も多岐に渡るため、
自分ではわかりにくいということです。では、グルテンの何が問題なのか?
具体的に説明します。
グルテンは「腸の炎症」を引き起こす
グルテンは、なぜ腸の粘膜を荒らすのでしょうか?
それはグルテンのアミノ酸の配列に関係しています。グルテンを作るのは、
グリアジン、グルテニン、セカリン、ホルデインなどがあり、これらは全て
ペプチドの一種です。
タンパク質は、腸で吸収される際に、まずペプチドに分解され、それから
アミノ酸に分解されます。ところがこれらのペプチドは、
分解されにくい構造をしているため、消化されないまま小腸に届きます。
健康な腸の状態ならば、これらのペプチドが有害になることはありません。
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しかし、腸の粘膜が弱かったり、腸内環境が悪かったりした場合、
これらのペプチドが腸の粘膜に入り込んで炎症を引き起こし、悪さをします。
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小腸の粘膜上皮は絨毯の毛のようになっていて、そのため表面積が
大きくなっています。しかし腸に炎症が起きると、細かい毛のような
部分が扁平になってしまい、表面積が減ってしまいます。
そうなると、栄養を吸収すべき面積も減ることになり、その結果起きるのは
栄養障害です。
食べ物が大きな分子のまま吸収されることになり、食物アレルギーの
原因になるだけでなく、腸が担う解毒作用にも障害が起り、
結果として化学物質などの有害物質が体内に侵入しやすくなり、
これらの「過敏症」が起りやすくなるのです。
腸の炎症の影響はそれだけではありません。腸が炎症を起こし、
腸内環境も悪くなると、免疫機能も低下し、感染症の機会も増えてしまいます。
最近では、過敏生腸症候群やクローン病、潰瘍性大腸炎とグルテンとの
関連性にも注目が集まっています。
グルテンは脳内で麻薬物質のように変化する
あなたは自閉症と診断された方に、小麦に対する抗体を持っていることを
ご存じでしたか?
今では自閉症への食事指導としてグルテンフリー・カゼインフリーは
基本になっています。ただ、まだ自閉症=療育・環境整備という考え方が
ありますが、もう少し食生活にも目を向けてもいいかと思います。
オーソモレキュラー療法(分子整合栄養療法)の創始者の一人である、カナダの
医師も自閉症には腸が関係していると考えていました。そして最近では、
精神科の医師の間で、統合失調症の人にもグルテンフリーの食事指導が
行われるようになってきました。
また健康診断で何の問題もないと言われている人でも、お腹が弱いとか、
疲れやすいという症状があれば、一度グルテンフリーを実践してみることを
オススメします。
小麦アレルギーではなくても、潜在的にグルテンの感受性が高い人は
多いように思います。それで症状が改善すれば、今後の食生活を
考える上で参考になるはずです。
ところでグルテンやカゼインで怖いのは、麻薬のような中毒性があることです。
あなたも周りで、こんな声を聞いたことがありませんか?
「パンやピザがどうしてもやめられない」
「牛乳とチーズは毎日食べているから、やめるのは難しい」
これはあなたの意志が弱いからとかそういうことではありません。
グルテンとカゼインのアミノ酸の配列のせいなのです。
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グルテン・カゼインは、能の神経伝達に影響します。
カゼインとグリアジンのアミノ酸の配列を見ると、「トリプトファン」
「フェニルアラニン」の間に、「プロリン」というアミノ酸が並んで
いますが、その配列がモルヒネにそっくりなのです。
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タンパク質は、一つ一つのアミノ酸がくっついてペプチドになり、それが数珠のように
つながってタンパク質を形成しています。つまり私たち人間の身体は、アミノ酸の
配列で物質を認識しています。
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わかりやすく言いますと、小麦と乳製品のアミノ酸の配列は、モルヒネに
似ているため、「同じものが来たな」と脳が認識してしまいます。
しかもその成分は、脳の関所と言われている血液脳関門を通過してしまい、受容体に
くっついてしまいます。それで中毒症状を引き起こすというわけです。
それだけではなく、神経伝達物質の発現を阻害してしまいます。
シナプスから出てくる正常な神経伝達物質を阻害するため、
心の安定に欠かせないセロトニンやGABAが出づらくなったり、神経を興奮させる
ノルアドレナリンを過剰に分泌させてしまいます。
するとどうなるかと言いますと、記憶があいまいになったり、
情緒が不安定になったり、うつになったり、興奮しやすくなったりします。
なぜそのようなことがわかったかと言いますと、
「ナルトレキソン」や「ナロキソン」といった麻薬拮抗薬がありますが、
これらの薬は、麻薬中毒の患者に飲ませると、麻薬作用を減弱する
作用があります。
これを小麦依存の人に飲ませたところ、麻薬中毒の患者同様、症状が軽減したからです。
食べれば食べるほど、「もっと欲しい、もっと食べたい」という一種の中毒症状が出ます。
だから朝パンを食べたら、昼はパスタが食べたくなり、おやつにはケーキやクッキーが
欲しくなり、夜には揚げ物が食べたくなるといった具合です。
あなたがもしそういうタイプだったら、脳が麻薬物質にやられている可能性が
高いということなのです。
グルテンは老化や疲労にも関係する
さて活性酸素が身体に悪いものだということは、ご存じの方も多いと思います。
活性酸素は、身体の中に起る“サビ”のことです。
酸素は人間にとってなくてはならないものですが、それが活性酸素に変わったとたん、
体内の細胞をさびさせ、細胞の正常な機能をなくします。
その結果、老化、シミ、シワ、動脈硬化やガンの引き金になったりします。
グルテンは、持続的に腸の粘膜で炎症を起こし、活性酸素を体内に
送り込み続ける原因になります。
ただ体内では、グルタチオンというペプチドが体内での活性酸素を
除いてくれる働きをしてくれます。
グルタチオンの材料の一つに、システインというアミノ酸があります。
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実はカゼインやグルテンの代謝産物は、システインの取り込みを阻害する
働きのあることがわかっています。つまり小麦のグルテンで活性酸素が
大量に作られ、乳製品のカゼインで、その活性酸素の除去が阻害されてしまう
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のです。
その結果、とても疲れやすくなったり、老化が進みやすくなってしまうという
わけです。
グルテンは肥満、メタボリックの原因にも関係か?
さてグルテンフリーのダイエット効果についてですが、
ホルモンの一つに、PYYつまり食欲抑制ホルモンがあります。
このホルモンは小腸に広く分布していて、食べ物が入ってきたと
認識すると、食欲を抑えるように働く物質です。
ところが腸粘膜が炎症を起こしていると、このホルモンが分泌されにくくなるので
食欲を抑えられなくなってしまう。
これに加えてグルテンには、麻薬のような作用もあります。食べれば食べるほど
もっと欲しくなるから、気がついた時にはたくさん食べてしまうことになります。
グルテンフリーをして腸の粘膜が安定し、食物抑制ホルモンが正常に分泌
されるようになると、血糖値も上がりにくくなり、食欲のコントロールが
できるようになります。
その結果、自然にやせやすい体質になるというわけです。だからグルテンフリーは
カロリー制限をしなくても、健康的にダイエットができるということなんです。
グルテンは全身の細胞にも悪影響を与えるかも?
ところでペプチドのお話しはしたかと思いますが、アミノ酸が2個以上つながった
ものをいいます。グルテンのアミノ酸の配列をみると、
「細胞に対して毒性を発揮する場所」
「免疫機能に変化を与える場所」
があります。
血液中のリンパ球には免疫機能があり、免疫グロブリンによって異物に対して
攻撃をする仕組みが備わっています。
このリンパ球の約70%を占めるのがT細胞なのですが、T細胞は免疫の実行部隊に
指令を出す非常に大事な細胞です。ところがグルテンのアミノ酸配列の中には、
このT細胞の発現を乱してしまう場所があるのです。そうなると免疫機能の
バランスが崩れ、免疫が過剰に反応して、アレルギーが発症する可能性が高くなります。
これらのことは何を意味するかと言いますと、グルテンのアミノ酸配列は、
非常によくない並び方をしているということなのです。
同時にとても分解されにくい構造をしているから、なおさら良くありません。
2015年の最新の報告では、下痢や便秘、腹部の膨満感だけでなく、頭痛、倦怠感、
関節・筋肉痛、足や腕のしびれ、湿疹、発疹、注意力の低下、貧血など
その症状は腸にとどまらず、全身に及んでいることに注目が集まっています。
小麦の問題点は、グルテンだけではなかったという真実
結論から先に言いますと、小麦に含まれるアミラーゼトリプシン阻害物質と
フルクタンです。
まず、
アミラーゼトリプシン阻害物質というのは、アミラーゼ阻害物質とトリプシン阻害物質
の総称です。
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アミラーゼ阻害物質
アミラーゼは炭水化物(糖質)の中に含まれているでんぷんを分解します。
このアミラーゼを阻害する物質が、小麦には多く含まれています。
トリプシン阻害物質
膵液に含まれる消化酵素のひとつで、強力にタンパク質を分解します。
このトリプシンを阻害する物質も小麦には多く含まれています。
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アミラーゼトリプシン阻害物質は腸の中で分解されにくく、この物質の存在のもとで
消化分解されたグルテン由来のグリアジンは、炎症誘発作用が強く、腸粘膜は
炎症を受けやすくなります。
そしてフルクタンについてですが、
フルクトースという果糖の重合体で、水溶性の食物繊維のことです。
フルクタンは過敏性腸症候群症状、すなわち下痢や腹痛を引き起こす原因に
なることが知られています。基本的には食物繊維なので、善玉菌である、
ビフィズス菌を増やします。この物質の問題点は、ビフィズス菌を増やす一方で、
クレブシエラ菌や大腸菌を増やしてしまうところにあります。
特にクレブシエラ菌は、口腔や腸管の常在菌ではありますが、ときに呼吸器感染症
や尿路感染症を引き起こすやっかいな菌です。
ところで過敏性腸症候群などの治療で、今注目されているのがフォドマップという
食事方法の概念です。(FODMAPs)
フォドマップというのは、発酵生オリゴ糖、単糖類、二糖類、ポリオールのことを
いいます。どんな食物に含まれているかと言いますと、
ハチミツ、スイカ、チェリー、マンゴー、洋なし、フェンネル、ネギなどに
多いと言われています。ですから、過敏性腸症候群の食事療法として、
これらの摂取をなるべく少なくする食事法であり、これらの摂取を減らすことで
胃腸症状が軽減するというものです。
ここで大事な事がありますが、
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フォドマップ食事法で胃腸症状が軽減した患者が、グルテンを含む物を食べると
症状が悪化することがわかっていることです。
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これはどういうことかと言いますと、今まで小麦が悪いのはグルテンにある
とされ、グルテン耐性に注目されてきましたが、むしろ小麦全体に含まれている
アミラーゼトリプシン阻害物質とフルクタンを含めた小麦全体に係わる物質が
問題なのではないかというところに概念がシフトしつつある点です。
パンやパスタ、うどんもダメなら、一体何を食べればいいのか?
グルテンフリーの食材として、食べてはいけないものは何となくわかったかと
思いますので、ここでは食べていいものを掲載しておきます。
豆類、卵、トウモロコシ、果物、肉、魚、ナッツ、バター、油、
野菜、種実類、スパイス類、タピオカ、芋類、お米など
グルテンフリーとカゼインフリーを同時に行うことが大切なので、牛乳や
チーズ、ヨーグルトは摂らないほうがよろしいです。
またお米は摂りすぎると血糖値を上げてしまうため、食べ過ぎは
避けたほうがよろしいでしょう。
出典 2週間で体が変わるグルテンフリー健康法
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